YouTubeとかの影響で町中華がやたら流行っていて、人気店はチャーハン一つ食べるのにも行列だけれど、家中華ならアツアツの美味い中華を周りの目も気にせず存分に楽しめる。
写真は僕の得意料理の一つ、木須肉(ムースーロウ)。「豚肉ときくらげの卵炒め」とかの名前でお店に出ていることが多い。もと「木樨肉」と書き、「木樨」は金木犀のことで、卵を金木犀に例えたことからきているとか。なんとも洒落たネーミングである。
手前味噌だが、こと木須肉と青椒肉絲に関しては、そのへんの町中華よりも美味しく作れる自信がある。食材は普通のスーパーで売ってるものだが、調味料はまともなものを揃えている。マルホンの太白ごま油は偉大である。
木須肉のコツは、卵を一度油たっぷりでふわっと軽く火入れして取り出すこと。他の具材と一緒に入れたらただの卵とじになってしまいふわふわ感がなくなってしまう。
中華料理は、綺麗な軟水をふんだんに使える日本料理と違って、料理向きの水に恵まれなかったぶん油をガンガン使って強い火力で仕上げるものが多いから、火と油と向き合うのが楽しい。
生では臭みのある豚肉も、火をじっくり入れているうちに臭みが全部出てきて、濁った油が透明になってくるのが本当に見ててワクワクする。
青椒肉絲も、最後に千切りピーマンをバサっとフライパンに入れたときに、ピーマンの香りがパァーッと立ってくるのが、たまらない。
このうえなく日本ラブな自分だが、幼少期は台湾で過ごし、前職のボスには美味い中華を沢山食べさせてもらい、山下町や大井町といった中華料理店・町中華の聖地で暮らしてきたからか、中華料理がよく身体になじむ。
これからもカンカンに熱くなったフライパンでガッツリ火を入れた良い油をたくさん摂取して、元気に毎日を過ごしていきたい。