Photo Essay

2024.11.22のフォトエッセイ

クラシカルな機械式時計は時代遅れで、なんならそもそもビジネスシーンでも腕時計をしない人もどんどん増えてきている今、時代遅れの時計をして、いまだに手書きのシステム手帳を使う。
一方で紙の書類はどんどんスキャンして執務室はミニマム、裁判にもパソコン一つで向かう。
結局、時代や他人がどうとかじゃなくて、自分がどうありたいのかだけなんだなと。
システム手帳をやめて全部MicrosoftのTo Doで管理したり、腕時計もやめてビジネスの時だけG-SHOCKのカシオークをつけたり、色々していて、それはそれで心地よかったけれど、折に触れて心から「やっぱいいよなぁ」とニヤニヤ悦に入る対象が、自分には必要らしい。
このカッコ良すぎる時計は、SEIKO、CITIZENと並ぶ日本有数の時計メーカーのORIENTのもので、この美しすぎるデザインにまともな自動巻の機構がマウントされてApple Watchと同じ値段で買えるという脅威の逸品。
ギターに例えるならTokaiのレスポールに近い感覚。こんなクオリティをこの値段でやってほんとに大丈夫なの?!という感じ。
以前IWCのいい値段のする時計をしていたけれど、その時よりも今の方がよっぽどテンション上がっているし悦に入っている。どっちがいいとかじゃなくて、ただ本当に自分が気に入って使っているかというだけなのだ。IWCの時は、「良い(とみんなに思ってもらえる)時計を」と思いながら元町の時計屋に入り、スタッフの綺麗なお姉様のほぼ言いなりで買ってしまったように思う(笑)
今は、仮に周りの全員から「それダサいね」と言われても、そう?めちゃかっこよくない?と言える自信がある。
話が脱線してしまったが、こういう国産の素晴らしいメーカーを守るためには、消費で支えること。
ネットを見てると、世の中に紛い物が多いこと多いこと。
本物の輝きを良心的な価格で僕たちに届けてくれる職人気質なメーカーには尊敬と感謝しかない。
システム手帳は、レイメイ藤井。ビジネスバッグは、土屋鞄。
別に狙ってそうしているわけではないけれど、気づくと国内のストイックで上質なメーカーの物を手に取っている。
何が何だかわからないグチャグチャなこの時代でも、真心こもった良質な物に目を向ければ、自然とノイズは消えて、すっと芯の通った清々しさに包まれる。
余計なことやくだらない情報には目もくれず、リアルで透き通った時間をこれからも大事にしていきたい。