横浜の風景

ブログ

2020年5月31日

肌色

アイキャッチ画像 雑感

「今の子どもは肌色って言葉を知らずに育つんだねー」と感心しながら妻と話していたのだが、調べてみたら2000年くらいからすでに「うすだいだい」とか「ペールオレンジ」というようになっていたらしい。

多様性を受け入れるというか当然のものとして捉えられる子に育ってほしい(それは人種やジェンダーだけじゃなくて、考え方や好き嫌いまで全て含めて)から、こういう風潮は大いに肯定なのだけれど、「肌色」という響きの温かみとノスタルジックさが少し恋しくなってしまう自分は、なんやかんや昭和生まれだなと思う。

肌色というと思い出すのは、ROUAGE(ルアージュ)というバンドの「肌色。」という曲。じわじわと暑くなってくるまさに今みたいな夏の入り口に無性に聴きたくなる曲で、90年代はコテコテの耽美系ビジュアル系(いわゆるダーク&メロディアスの「名古屋系」といわれるジャンル。すみません語ると長いのでこのへんにします)だったけれど、この曲の頃はもうメイクや衣装もかなりカジュアルで、シンプルで骨太なロックバンドになっていた。

ボーカルのKAZUSHIがめちゃめちゃにカッコよくて(個人的にため息が出るほどイケメンなボーカルを三人挙げろと言われたら、このKAZUSHIと、PENICILLINのHAKUEI、BUCK-TICKの櫻井敦司。聞いてないですよねすみません)、この開けっ放しの夏みたいな雰囲気で、それでいて情景が鮮やかに浮かぶ歌詞とグッと染み入る歌声がいいのである。声は好き嫌いあるだろうけど唯一無二なので好き。

もし興味があったらこの動画を見てみてほしい。このライブの時のKAZUSHIは一般の人が見てもイケメンだなと感じると思う。もちろんロックは見た目じゃないんだけど、でも見た目も大事だと思う。ただ美形なだけとかならつまらないけれど、彼の耽美的でちょっとおかしい世界観って誰も真似できないと思うし、聴けば聴くほど深い。

「流れるアセに、絶えない目眩。脳天気な太陽と、キミの肌色。」

ここでいう肌色は、君の肌の色なのであって、別にペールオレンジのことを指しているわけじゃない。多分自分が温かみとか切なさを感じているのはこういうニュアンスなんだろうなと思う。

肌色という言葉が消えていって、AI化に加えて今度は新しい生活様式で人の肌の感触や温かみを感じることすらもなくなっていくのだろうか。

仕方ないことだとは思いつつ、息子の青春時代にもこの歌詞のような世界はあってほしいなと勝手ながら思ってしまう。


saitoyuta
弁護士

横浜・桜木町を拠点に活動する弁護士。5年3か月の勤務弁護士時代を経て独立開業。一児の父。精通分野は交通事故(被害者側)。

私が大切にしていること